議会の記録
市議会報告 平成21年6月定例会 一般質問
男女共同参画推進について
宇野 |
誰もが住みよい街は、あらゆる人権施策や、福祉施策の行き届いた街、防犯、防災等の危機管理でのハード面に加えてソフト面も充実できていること、教育重視の街は多くの市民の皆さまが望むところであると思います。
人権が大切にされることは、何処にいても誰もの命が平等であることは、言うまでもありません。
草津市長は過日、平和市長会議に入会されました。益々草津市の人権啓発には力を注いでいただき、市長の取り組みの姿をお示いただけるように期待いたすところです。 この4月1日から本市におきましては、男女共同参画推進条例が施行されました。 国の基本法が平成11年に、3年後には県の推進条例が、そして草津市が今回県内4番目に条例が施行されました。女性参政権獲得までの運動には、女性活動であるがゆえに親しい人との疎遠、家族との離別などを経ての命がけの女性の人権活動があり、身近には長く市民活動に尽力されてこられた先輩の方々の想いも組み入れられた内容になっていることが、文言の端々にうかがい知る事ができます。 男女共同参画推進条例の施行時期が早いといわれる一部の方が居られましたが、条例を柱としてこれからの推進計画に沿った実行の中でお互いの人権を大切にした草津市をつくることが課題になってくると考えます。 まちをつくる形や方法には多く人々の関わりがあり、その場には必ず何処でも男女が居合わせて、作り上げていきます。 此の条例は女性優遇策でなく、男性も関わるすべての人々の人権をお互いが尊重し、多様性を認める、個人の生き方を、性別で拘束されることなく、しかも自分で自分を規制する自己規制すること無く、女性も男性も選択肢が広くなり互いに責任も担うものです。 本庁舎の中には男女共同参画の部署がこの建物の中にありません。予算の中には非正規職員の人件費も含まれていて、専門員は5年で蓄積された知識もこの場で絶つわけで僅か3人で、人権センター内の一角でこれからの推進に向けてどれだけの任務が許容可能なのか、過去の経緯は 女性と子どもを一つにした扱いであった青少年婦人対策になっていたがこれを別にして女性政策担当へ まちづくりパートナーシップを掲げる時代には、ウィングパレスに移りました。その後、指定管理が設けられる時、ウィングパレスを女性の拠点にして欲しいと活動団体が声を上げましたが、かなわず「まちづくりセンター」となりました。 その後、人権センターへ男女共同参画担当が設けられました時には、女団連の中で質問した時に男女共同参画を人権で扱うことで、位置づけができたという内容の説明を受け驚いたことがありましたが、それ以来今に至っています。 今後男女共同参画の条例を具体化していく上で、現状では不十分であると思いますが、拠点を設けることに対しては条例の23条の2にあるように具体的に如何お考えでしょうか、お伺いします。 |
答弁 | 現在、人権センターを拠点として、男女共同参画社会を実現するため男女共同参画セミナーをはじめとする各種講座の企画、開催や男女共同参画啓発紙「みんなで一歩」発刊等の事業を展開しておりますし、各部各課におきましても、男女共同参画推進を総合施策として取り組んでいるところでございます。条例の施行により男女共同参画推進施策の充実と総合的な進行管理の必要性がなお一層高まるものと考えておりますことから、総合施策として男女共同参画の取り組みを強化いたしますとともに引き続き人権センターを男女共同参画の拠点として市民の皆様への啓発を進めてまいりたいと考えております。 |
宇野 | 総合的に取り組んでいただくということであるが、過日仮称市民文化の森の検討委員会に傍聴しましたが、その中に移るような検討をしているように伺ったが、もしその考えがあるのなら、女性団体、活動団体等へ意見集約をしていただきたいのですが、如何ですか。 |
答弁 | ご指摘いただいている通り、今現在、市民文化の森の中で合築施設の中で集い、そこで学習と活動をしていただく拠点にしていただくように検討している。その中で男女共同参画を取り組むが、より多方面の方のご意見をいただきながら、より活用できる施設にして行きたい。 |
宇野 |
検討していただきみんなの使いやすいような施設になって男女共同参画が具体化して進められるように取り組んでもらいたいのでよろしくお願いします。
草津市男女共同参画についてのアンケート(09年3月)集計冊子から見えた課題は何か、続いて推進計画策定に先駆けてコンサルが原案を作り、男女協働担当者が検討して作られて行われたアンケートに求めるものは何なのかお伺いします。 市内の300社弱の事業者さんへは、尋ねる中身には模範解答ができるのではないかと思う質問がありましたが、アンケートに求めるものは何なのでしょうか。 |
答弁 |
アンケートの結果からは「習慣やしきたり」の分野においては、男女平等になっていないと思う人の割合が64.9パーセントいることや、「男は仕事、女は家庭」という固定した考えを持つ方が、41.2パーセントもおられることなど市民一人ひとりに浸透する啓発が求められているものと考えております。近年注目されるワーク・ライフ・バランスの考え方を尋ねた質問でも希望と現実の格差が大きく、希望する生活スタイルを実現するため時間のゆとりがもてる働き方に変えていくことが求められています。身近には依然として性別による固定的な役割分担意識が根底にある状況から、男女共同参画意識を醸成するための取り組みが必要であると考えています。 推進計画策定に先駆けて行ったアンケートについては、条例の理念を反映した推進計画を策定するため現在作業を進めているところですが、条例に定める、市、市民、事業者、各種団体、教育に関わる人の役割を明確にし、それぞれの立場で主体的に男女共同参画の取り組みを進めていただける基礎資料といたしたくアンケートを実施しているものです。 |
宇野 | 習慣しきたり、これは私もアンケートを見せていただきますと自治会の中での差別を感じる数字が高く出ているので、自治会は任意の団体ではあるが、行政が指導という言葉は使いにくいと思うが、条例を見ると如何に進めるかが 措置について掲げているが、アンケートの中の、記述によると同推のように委員会を設けては如何ですかと書いていたが、如何お考えでしょうか。 |
答弁 | 町内会からは100パーセントのご回答を得ています。町内を構成する皆さん、又団体もある、その中で、任意の団体なので、あーせーこーは言えないがご提案はさせていただき自治会・町内会の中でご提起させていただきながら進めていただきたいと思っている。 |
宇野 | 条例の中には、積極的改善措置で、15条の2にもあるが、男女共同参画審議会の数が、男女どちらにも10分の4未満にならないとあるが、庁内の審議会懇話会があるが、20年3月では29.8パーセントということであるが、改革の意識はお持ちですか。今のまま行かれるのですか、かつて鳥取県が目標にいたらならない時は知事は受け付けなくて、審議会をスタートさせなかったという経緯があるが、どういうようにお考えですか。 |
答弁 |
29.8パーセントとご指摘いただいているこれは、従来の調査方法が6月1日のその瞬間女性の参画率がどうなのかというのであり、県は年間通しての参画率をとらまえているので、その方がより正確であると思い調査方法を見直しているが、以前の方法では、年々増加している。 平成15年度26パーセントが平成19年度は32.7パーセントで、総合施策として取り組む一環として、女性の審議会の参画率を高めようとしているが、今後も参画率を高めようと取り組んでまいりたいと考えている。 |
宇野 |
単なる数合わせにならないで中身を充実した男性と女性のかかわりの中でまちづくりへ活かされる事をお願いして、次の質問に入らせていただきます。
推進計画策定に経費が投入されその活用がなされなければなりませんが、策定にかかるコンサルタントの選定プロポーザルと聞いているが、その基準内容と、決定までの経緯、今後の進め方についてお伺いします。 |
答弁 | プロポーザル方式により決定したところであり、選定の基準については、条例の内容を反映した市の独自性のある提案内容となっているのか、また、本市の地域性に精通しているのか、更に男女共同参画推進計画策定の実績等を基準に最も優れた提案をした業者を選定したところです。今後の進め方は1月に実施した市民へのアンケートや、現在実施している各種団体へのアンケートを元に計画を策定し、男女共同参画審議会においてご審議いただき、パブリックコメントのより、ご意見を聴きながら来年度以降の予算への反映に向けて作業を進めてまいりたいと考えています。 |
宇野 |
実績提案ということであるが、どういう実績なのか後日お伺いするとして、審議会を検討するということであるが、口頭であるが、2回位といわれていたが、繰り返し検討していただきたく思います。 決してコンサルに丸投げをしない、僭越な言い方ですが、十分にまちづくりをしっかりと、私ともどもさせていただきたく思います。 男女共同参画について庁内での取り組みについてですが、男女ともに子育てに不自由さを感じておられないか、まず、庁舎の中で男女共同参画を推進されるには 庁舎内の取り組みがどうなのか、女性が管理職の時期に、個人の都合の退職であるかもしれませんが親の介護が理由での退職は残念に思います。自分の親の介護で男性が退職するのは少ないように思います。働く環境の整備と、周りの協力と理解でいけるようになれば良いと考えますが、女性職員管理職の割合の現状をどのように受け止めておられますか。 |
答弁 |
管理職員数は6月1日現在で、228人その内女性の管理職は43人18.9パーセントとなっており、最近の3年間で1.5ポイント増加している状況です。 管理職への登用は毎年度の人事異動方針として積極的に取り組んでまいりました。管理職員とし、職場リーダーとして45歳以上の女性職員に対する状況で見ると19年度は40人で39.6パーセント。20年度は41人21年度で43人47.8パーセントで、職員数、構成割合ともに増加しています。少しづつだが、取り組みによる一定の成果と受け止めているが、女性が活躍できるように引き続き積極的な登用を図りたいと考えています。 |
宇野 |
女性がつく職場を今見ていると子育てとかかつて女性が役割分担で担っていた部署に女性が多いのでその辺もお考えいただいて女性の意識も仕事を貰って困るのではなく意識を改める事もあるのでお願いいたしたい。
男女共同参画担当以外の部署へは、文書作成の時の男女共同参画にかかる対応はどのように周知されていますか。 |
答弁 | 市の刊行物等の中に男女不平等ににつながる表現がないかをチェックし、更に積極的に平等を推し進める表現を用いることで、啓発を図る目的とし、平成11年に職員向けガイドラインを作成し周知している。それをもとにあらゆる人の人権尊重の視点から文書作成時に、各部署に置いて、チェックをしているが、職員研修や電子掲示板等を通じて職員の啓発を図ってまいりたいと考えています。 |
宇野 |
平成11年にこの冊子ができて、ガイドラインが生きてるかどうかのチェックではないが、先日草津市の予算書がでました。その中の良いところを申しますとカットの絵が、P59で、後でご覧になってください。 固定的な役割分担の絵がまだまだ見え隠れしているのでその辺もご確認いただきたいと思います 食育推進計画冊子の中で文言の心配りが感じられるのは、家族形態によらずの表現は、今までにない表現だと思っています。それから、今まででしたら、男性が先、女性が後でした。色は棒グラフで男性ピンク、女性ブルーであるが、意識的に考えて掲載されたのであればすばらしく変わってきていると受け取り見せていただいております。職員さんの中でセンスが備わっていないと冊子には現れてこないと思います。 人権研修の中でも男女共同参画の職員研修体制がこのような言い方は僭越であるが、形骸化しないようにどのようなことを考えておられますか。 |
答弁 |
知識として習得が大事であるが、講師からの自らの実践や困難な事象にたち向かう経験など生の声を聴くことにより、感性に訴えるような研修を通して、意識変革するのが重要と考えている。 昨年度は、ジェンダー&セクシャリティーライターを講師に、「性同一障害をどう受け止める〜「女」「男」で切り分けられる世の中と題して、研修をしました。 今後も継続して研修を実施し感性を高め行動の涵養に努めていきたいと考えています。女性の人材育成としては専門員以上の職員を対象とした自治大学へ長期派遣研修や、マネジメント能力向上をカリキュラムにした、研修に参加を促したいと考えている。 |
宇野 |
こうした研修をされているのですが、今年の宿場祭りに一般公募の女性みこしがありました。 みこしは神社から借りられたのであれば、ご理解ある神社と思いますが、掛け声が、「草津にイケメン来い恋」「お金もこいこい!」と毎日新聞記事に出ていましたので、男女共同参画市民会議「いーぶん学舎」から申し出をして、人権センターの男女共同参画担当者から実行委員会に尋ねていただきました。 後で聞くと、担いだ人が嫌だったというのを聞きました。街で景気がいいなとおっしゃる方もあれば、おかしいなという感性もあり、実行委員会ではあるが、市職員が関わる市のイベントですから、ご一考をお願いいたしたいと思います。 学校教育においては男女共同参画の指導には副読本がありますが、授業での使い方は、それぞれ異なり、学校では教師の力量で左右される節がみえます。子どもの教育は未来を作る大事な仕事です。 先ごろ、教育大学学生の女性に対する不祥事があり、過去には体育会系の学生の集団暴行、公務員の不祥事(教師による教室内の着替えの隠しカメラ撮影・凶器を突きつけての下着泥棒)などがおきています。子どもを育てる立場の大人の行為が子どもに反映してきます。 日頃、TVから見えるメディアリテラシー(コマーシャル・すかれるための性役割分担言動・女性の不必要な妖艶な姿の表現)は、自然と刷り込まれてしまいます。 身近なことは、家庭や地域内に沢山ありますが、学校における教科書について、女性の固定的役割分担意識をあんに感じさせる表現が見えるもの、又、過去の事実を否定し、事実を正しく伝えて理解させる事を避け、削除する動きは如何なものか事実を伝えないことは、負の行為を繰り返すものと危惧しています。教科書作成過程で争議を起す中から出てくるものなど、良識的な判断が求められています。市長部局での情報の透明化と公開性は進んできましたが、教育委員会の方でも、公開請求の術はありますが、市民の方々への更なる情報公開に検討をいただけることを期待して次のことをお伺いします。 教科書採択は広域でのことではありますが、教科書の採択をどのように討議されるのですか。 |
答弁 |
県内6つの採択地域があり、本市の属する第2採択地区で、草津市、守山市、栗東市、野洲市、湖南市、甲賀市の6市で構成しています。教科書採択地区において同一の教科書を採択するように定められていることから、各市の教育長、教育委員の代表、保護者の代表委員18名から構成される採択地区協議会に置いて、教科書の選定を行う。選定に当たって、まず、学校の職員に教科書の調査員を委嘱し、教科ごとの調査委員会を設けて、教科書の専門的な調査・研究を行います。 採択地区協議会では、調査委員会による調査結果を受けまして、各委員が自らそれぞれの教科書を比較検討しながら討議を重ね、最終的に教科ごとに1種類の教科書を選定するものです。選定後は各市の教育委員会におきまして協議の上採択を行っています。 |
宇野 | 情報公開の術はあるが、このようなことを、そのことについては 広く市民・保護者に知らせる姿勢が欲しいのですが、公開の方法は検討すべきと思うが市民への説明はどのようにされますか。 |
答弁 | 教科書選定までの経過、採択地区協議会の議事録、教科書選定結果と選定理由及び、教育委員会の議事録などを採択決定後に市民の方の求めに応じて公表しているところです。 |
宇野 | 教科書の展示中であるが、過日学校教育課に申し出をいたしておりましたが、県内10箇所の大津、草津、木之本が土日開会せず時間も5時までで、肝心の先生が見られないバリアフリーの整った場所で、教師や働く保護者など、多くの人が見られるように土・日の開館、開館時間等の検討はどのような計画で進められていますか。検討の検討をお尋ねします。 |
答弁 | 教科書研究に資するよう教育研究所の一室で実施しているが、さまざまな市民にも活用しやすい場所に展示することも大切と考え、今後展示場所の変更等について検討してまいります。 |
宇野 | 一貫して男女共同参画についてお尋ねをいたしました。子どもを育てる大人の役目で、性別に関わらず、生きやすい社会・草津の街を造っていくためには、人権が大事であり、市長が平和市長会議に参画されておりますゆえに、更に草津が住みよい街になりますよう尽力を注ぎたいと思います。 |