議会の記録
市議会報告 平成26年2月定例会 一般質問
市民派クラブの宇野房子でございます。午前中に引き続き、一般質問をさせていただきます。
よろしくお願い申し上げます。今回は当初予算概要の中から大きく2点、質問をさせていただきます。
よろしくお願い申し上げます。今回は当初予算概要の中から大きく2点、質問をさせていただきます。
男女共同参画推進計画見直しについて
宇野 | 最初1点目につきましては、男女共同参画推進計画見直しについてでございます。男女共同参画社会の実現に向けて、平成22年の第三次男女共同参画推進計画の策定後は全庁的な取組として各分野の施策に取り組まれてきました。今回の組織機構改革に伴い、さらに総合的な観点から各施策への男女共同参画意識の浸透を図るとともに、平成27年度には、第3次男女共同参画推進計画策定の中間年度を迎えることとなっています。前回の計画はこれでございまして、概要版と二つ出ておりました。男女共同参画推進計画を計画倒れにせず、またアクセサリーにしないように、市民活動も私はしてきております。ところが、計画項目の中には、いまだに実効性が見えていないものもいくつか感じております。先の平成22年の男女共同参画推進計画から見ると、男女共同参画推進計画に無理がなかったのか、また実施する中で何が課題だったのかを踏まえて、どこに重点を置いた見直し作業が必要であるのか、お尋ね申し上げます。 |
白子人権 政策部長 |
草津市におきましては、平成21年に施行した男女共同参画推進条例を具現化し、男女共同参画社会の早期実現に向けた施策を計画的に推進していくことを目的に、平成32年度を目標年とする第3次草津市男女共同参画推進計画を策定しました。今日まで様々な取り組みを進めてきたところでございます。しかしながら、男女共同参画の意識づくりの分野では、若年層への意識づけの重要性が、また男女が共に社会参加できる環境づくりの分野においては、企業が自主的な取り組みの促進などが課題となると見受けられるところでございます。 こうした中、今回の見直しにつきましては、推進計画が平成27年度に中間年度を迎えますことから、市民の意識調査をしっかり行い、そこから見るこれまでの取り組みの成果や課題を検証し、総合計画並びに各分野に関連する個別計画や市民参加条例との整合性を図りながら、まちづくり協議会の立ち上げ等による地域社会の変化を踏まえた計画にしたいと考えております。 とりわけ今回の見直しは、重点化と具体化を図るなど、より実効性のあるものにしたいと考えております。 |
宇野 | はい、ありがとうございます。ただいまおっしゃっていただきましたように、若年層や企業等への浸透を図る。また、まち協の中でも進めていくというお話でございますが、これからこの計画を進めるためには、意識調査を開始されるわけでございますが、先ほどおっしゃいましたように、より実効性ある男女共同参画推進計画とするために、男女共同参画市民意識調査を実施される予定となっておりますが、調査にあたってのご配慮いただきたい点がございます。 昨年秋の人権意識調査の時に、一部の女性の方々に不快な思いを与え、ご迷惑をおかけした宛名書きのミスが発生いたしましたが、その市民の方々からのご相談を受けまして、私が申し出ましたのに対して調査をいただきまして、お詫びをしていただきました。 そのことよりも人権センターへ苦情を申しでされた方、またご連絡いただきました方々への市民の対応はどのようにその後されたのでしょうか。また、これからの意識調査に当たっては、再度このようなミスを起こさないような整備は十分に整っているのでしょうか。お尋ねをいたします。 |
白子人権 政策部長 |
「人権・同和問題」に関する市民意識調査につきましては、昨年10月に、約3000人の市民の皆様を対象に実施したところでございます。 この調査は、5年に1度の調査でございまして、回収率をあげるため、調査用紙が確実にお手元に届くようにとの思いから、結果として、対象者全ての宛名に世帯主名も併記してしまいました。 このことで、対象者の方に不快な思いをさせてしまったことは、人権教育・啓発を進める部署として、配慮に欠けていたと反省しているところでございます。 御連絡いただいた方々には、お詫びを申しあげ、あわせて、このことを教訓に、庁内関係課とも、意識の共有を図りながら、今後このようなことがないように、十分配慮して参りたいと考えております。 |
宇野 | その時にお話をさせていただいておりましたが、作業のミスは誰でもあると思うんですが、宛名書きにそういうことを書いてしまったという、その時に気が付かなかったという意識がいかがかな、とそのとき思っておりますが、市民課の方でもお尋ねしましたけれども、そのような書き方は、今どきはしないし、もし夫様方妻の名前に届出をもしされるんでしたら、そういう方はお勧めしませんというご回答もいただきましたので、今後お気をつけいただいて、この市民人権意識調査に進めていただきたいと思います。 次の質問でございますが、男女共同参画推進計画の体系の基本目標2の(2)14にある「事業者における男女共同参画の後押しする仕組みづくり」では、総合評価方式の入札における評価項目導入の実施とありますが、過去に質問を委員会等でいたしましたが、答弁は期待できるものではありませんでしたが、今回の見直しに当たり今後の考え方をお伺いさせていただきます。 |
白子人権 政策部長 |
総合評価方式の入札における評価項目についてでございますが、近年、防災活動への貢献度等、建設業においても企業の社会的な責任に対する関心が高まる中で、男女共同参画の仕組み作りや、企業の社会貢献という観点においても大変重要であると考えておりますことから、当該方式によります入札の実施に当たっては、評価項目として導入するよう取り組んでまいります。 また計画の見直しに際しては、本市の入札制度以外にも事業者における男女共同参画を進めるための仕組みづくりができないか検討していきたいと考えております。 |
宇野 | はい、前向きなご答弁していただきました。検討していくということは、どっちにしても検討したという結果になりますけれども、いい方向の取り組みになるようなご検討をお願いいたしたいと思います。単なる目標ではなくて、実施していただくのが男女共同参画社会を進める第一歩だと思います。よろしくお願いをいたします。 また同じ中の(5)のセクハラ対策の推進施策の21・22ではセクハラ防止の啓発や被害者への支援を盛り込んでいる中でも、庁内の再発が現実にあったのですから、職員課では、中間見直しを迎えるにあたって、今後の取り組みや対応はどのように考えておられるのかお尋ねします。 |
藤田総合 政策部長 |
昨年度に発生した事案を受けてこれまでの指針を見直し、25年度4月に、職場におけるハラスメント防止指針を改めて作成したところでございます。その当該指針には、職員の意識改革として、ハラスメントが人権問題であること、またその影響の重大性について常に認識して行動すること、ハラスメントに対する相談体制の充実および、具体的事案が発生した際は、被害者の心のケアなど速やかに適切な対応をとること、また行為者に対しての指導・処分など、厳正に対処することなどを定めております。 事案の対応としては、特に被害者へは、心理的な苦痛を感じることのないよう、心理カウンセラー等によるカウンセリングや相談員による面談等を行い、職務を続ける不安や悩みの解決に向けた支援を行うこととしております。 今後とも、この指針に基づき時期を逸することなくハラスメント防止対策に取り組み、より良い組織づくりに努めてまいりたいと考えております。 |
宇野 | 特にこういうことが起きますと、被害者へのケアの方が、ややもすると大きくクローズアップされることがあるんですけれど、やはり加害者への指導等、先ほど仕組みができたということをおっしゃっていただいたんですけど、自己研修も踏まえて、今後このようなことがないように、庁舎では、再発でしたので、残念なことでございますが、今後ないようにお願いいたします。 DVにおいても同じことが言えるのですが、この前のセクハラが起きた後では、二次加害防止には特に気が付いておられないような雰囲気を感じたことがありました。 庁内の取り組みでは、副市長を委員長とした男女共同参画推進体制の運営はどのように継続されて効果が上がっているのでしょうか。お伺いをいたします。 |
白子人権 政策部長 |
草津市男女共同参画推進本部は、本市における男女共同参画社会の実現に向けて、関連する施策を総合的に企画調整を行い、推進するために設置しております。昨年の件につきましては、本年度4月に開催しました本部会議で、職員課から提出された「セクシュアルハラスメント事案に係る状況と今後の取り組み」を基に『職場におけるハラスメント防止指針』について協議、検討し、全ての職員が働きやすい職場環境となるよう職員意識の改革や、相談体制の充実などを指導いたしました。 また、庁内放送により本部長からの訓示を行うとともに、外部講師による全職員を対象とした研修会を開催し意識向上に努めました。今後も、職員一人ひとりがセクシャルハラスメントに対する自覚と認識を高めることが二次被害防止につながるものと考えており、継続的に各本部員から担当部署への周知に努めてまいりたいと考えております。 |
宇野 | 副市長が女性で、山岡さんがおられたときにも私思っていたのですが、この委員会が、僭越なことを申し上げますけれども、形骸化しないようにきちっと上部と言いますか、委員会から庁内の職員さんにしっかりと人権意識が浸透するように、さらに進めていただきますようにお願いして次の質問に入らせていただきます。 庁内における人権、男女共同参画、子育て、保育、就労支援型保育事業等々の分野にかかわるところでは、男女共同参画あるいは人権を意識されることが、他よりも多いかと思われますが、常にどの分野においても男性と女性、またマイノリティーの方々がおられます。そのことから、さらに全庁挙げての人権意識高揚に取り組んでいただきたいのですが、男女共同参画推進計画の中にどのように示せるのかを伺います。 |
白子人権 政策部長 |
職員のさらなる人権意識高揚については、どの職場においても、常に高い人権意識を持って業務を推進していくことは重要であり、男女共同参画の意識作りに向けた職員研修の充実を施策の方向に掲げ、これまでから様々な研修を通して職員の人権意識の高揚に努めてきたところです。 また、本年4月からは、全庁的、横断的に取り組みが進められるよう、組織機構改革も行なったところでもあり、今後も推進計画に基づき、全ての施策で男女共同参画の意識付けが出来るよう、研修や啓発の具体化に取り組んでまいりたいと考えております。 |
宇野 | 職員さんの研修等に時間がとらなくてはならないようになるんですが、市民へのサービスに負担がかからないように、研修をどうしていくかが大事なところかと思うんですけれども、この組織機構改革になってから人権センターを引き上げて、こちらへ男女共同参画が入ってきますけれども、その企画の中で、男女共同参画の意識が全部に行きわたるように、先ほど申しましたように、特に女性の生き方に関わるところだけではなくて、この問題は女性だけの問題ではございませんので、両方の性が、またマイノリティーの方々が、自分の思いで生きられる、住みよい社会へ、住みよい草津へというところのつなぎ方をしていただきたいのですが、もう一度このへん私の考えに対する所見をお願いいたします。 |
白子人権 政策部長 |
4月からは男女共同参画が総合政策部となる、総合政策部は全体の施策を調整するという役割と合わせ、職員課を統括していることから、そういったことも含めて、きちっと指導がしていけるという風に考えております。職員一人ひとりも施策の遂行の上でも、あるいは市民に対する対応の上でも、組織としても男女共同参画に積極的に参加をする立場でなければならないという風に考えております。そういったことの研修も含めて、しっかりとそこで調整できるようにお願いしていきたいという風に思っております。 |
宇野 | 次の質問に入らせていただきますが、家族構成の多様性の尊重については、草津市の「男女共同参画推進条例」は、記憶では他市には見られない条例だと思っていました。 また第5次総合計画が目指す将来のまちの姿の重点施策の?子育て支援を掲げてあり、現在ひとり親世帯への個別援助を実施されています。 配偶者との死別、離別した場合で、婚姻歴のあるひとり親の家庭は、税制上の控除があり、保育料の算定等々で負担の軽減があります。 しかし婚姻歴のないひとり親家庭には控除がないことで、格差が出ていることから、格差解消については、大津市と米原市では寡婦控除の適用の拡大をされています。 八王子市では、弁護士連合会が人権救済を申し立て、市がこの要望に応えて寡婦控除を適用しています。 また、県外では意見書が採択されている議会もいくつかあります。 草津市においても、ひとり親家庭支援の整備を掲げていますところの部分で、寡婦(夫)控除拡充税制改正の適用について市の考え方をお尋ねします。 |
山本子ども 家庭部長 |
草津市におきましては、ひとり親家庭の世帯が年々増加傾向にあり、児童扶養手当受給資格者数は、現在約980世帯であり、その内、税制上の寡婦控除の適用がない未婚のひとり親家庭は74世帯おられるところでございます。 現在、放課後児童クラブなど、定額の保育料を負担いただく事業については、ひとり親家庭への支援施策において、離婚、未婚、死別等の理由で分けることなく一定の施策を受けていただけるようになっております。一方、保育所保育料など税額に応じて負担する事業については、寡婦控除の有無により税額に差が生じることから、保育料に差が生じているところでございます。 結婚歴の有無により差が生じる保育所保育料などについては、平成26年度に、子ども・子育て支援制度に伴う公定価格の提示を踏まえ、見直しを予定しておりますことから、これらに合わせ、検討してまいりたいと考えております。 |
宇野 | 前向きな取り組みの答弁、ありがとうございます。相続差別についても、最高裁では子どもが生まれた環境によっては差別するべきでないという、違憲であるという判断も出ておりますので、今のご答弁いただきました寡婦控除につきましても、大変いい答弁をいただきました。 今のお答えをいただきました以外に、草津市としては、これだけの寡婦控除ができるという項目はいくつくらいございますでしょうか? |
山本子ども 家庭部長 |
草津市におきまして今のみなし適応ですね、この部分については、市営住宅の使用料等について検討する必要がある。その他については、母子生活支援とか、日常生活支援等ございますけれども、これについては非課税等の方が対象というのもございますので、今の税額上の所得に応じたものについてはあまり適応がないかと考える。 |
宇野 | 先ほど申し上げました八王子市では、15項目が対象になっておりまして、大津市では9事業ということになっておりますので、できる限りの対応をお願いいたしたいと思っております。 代表質問の時にもございましたし、今まで3人質問されましたけれども、住みよい草津市という言葉がたくさん出てまいりました。住みよさランキングでは草津市は関西でトップになっておりますので、住みよいとはなんであるかということを踏まえて、この今寡婦控除を前向きに言っていただいたのは、大変いいことだと思いますので、よろしく取り組みをお願いいたしたいと思います。 そこで、次の質問でございますが、昨年の全国790都市を対象とした「住みよさランキング2013」において近畿エリア111都市では芦屋に代わり草津が首位になりました。今の草津では、快適度が全国で4位という評価を得ています。 人は住みにくさから問題意識が生まれますが、今の住みよい草津では気がつきにくく、またさらに今更男女共同参画なんてという思いがあるのでしょうか。 果たしてこのままでいいのかと言えば、そうではないことがあります。 男女共同参画の推進には、身近なところの手段では「ポジティブ・アクション」や、議員数では「クォーター制」などのように、積極的改善措置を取るところから取り組まねば、なかなか進まないと思います。 自治体ではまず、ポジティブ・アクションの実施が、男女共同参画推進計画には実効性あるツールだと思いますが、具体的に実施するお考えはあるのでしょうか、また、どこのあたりから取り掛かればいいとお考えでしょうか伺います。 |
白子人権 政策部長 |
ポジティブ・アクションについてでございますが、第3次男女共同参画推進計画におきましても、審議会等における女性委員の参画率について数値目標を定め、その達成に向けて、年次毎に検証するなどの取り組みを進めてまいりました。また、今年度から施行しております「草津市民参加条例」では、施行規則において、審議会等における男女構成比をともに4割以上となるよう努めることを定めるなどの取り組みを進めているところでございます。ポジティブ・アクションについては、男女共同参画社会の推進、あるいは、女性の社会参画のためには、重要な取り組みであると考えており、今後、見直しの中で行政のみならず事業者や地域など、社会全体で女性の参画促進に繋がるよう更に踏み込んだ手法の研究に努めていきたいと考えております。 |
宇野 | 今お答えいただきました審議会等、その辺の4割はできる可能性はあると思うんですけれども、企業さんへのというお言葉が出ましたけれど、外の部分に関してどのように具体的に進めていかれるご予定でございますか。難しいと思うんですが。 |
白子人権 政策部長 |
おっしゃるように、なかなか企業風土等があって、非常に難しいという風には思っておりますが、すでに国などでもそういった男女共同参画の体制を、会社自身がそういう体制を取れば認証されるとか、あるいは市においては、そういう形を取った方々、企業に対して何かアピール、紹介をしていくとか、いろんな方法を取りながら、企業内部で男女共同参画が進むような方法をとっていきたいなと、これは、これから仕組みづくりなんかで研究をしていきたいな、という風に考えております。 |
宇野 | その仕組み作りはどこの中の仕組みづくりを言っていただいたんでしょうか。 |
白子人権 政策部長 |
たとえば今、私たちは人権教育の推進のために、企業訪問などもさせていただいております。その中で、男女共同の推進といったことも含めて、そういう訪問の中で入れ込めないかとか、市としての仕組みづくりを考えております。市が啓発するための仕組みづくりという風に考えております。 |
宇野 | いま、専門員さんが出前で出ておられますよね。いろんな自治会へも行かれ、まち協へも行かれるし、市民団体でも要請すれば人権センターにおられる専門員さんが出て行っていただいていると思うんですけれども、企業さんからそういうふうに来てくださいという出前を、推進するための研修に来てくださいという、そういう要望はございましたんでしょうか? |
白子人権 政策部長 |
今数値はつかんでおりませんが、企業から要請があれば、職員がそういう形で講演に参ったり、お話に寄せていただいております。これはあくまでも現時点で言えば、要請があった形でしか行っていないということですから、先ほど申し上げたのはこちらから積極的に出かけて行って啓発していくような仕組みづくりというのが必要ではないかなという風に考えておるところでございます。 |
宇野 | 学校でも教育の中でもそうですし、また特に地域の中で、私は以前まち協の中にもこの男女共同参画を入れてほしいと言ったことがありますけれども、その人権という部分で男女共同参画を取り入れていくというお答えもいただいておりましたが、やはりこれが少しも理解をしていただけない方も中にはまだバイアスがかかった方がおいででございますので、ここら辺の底辺を、もういっぺんらしさ、男らしさ、女らしさではなく、自分、自己実現できる地域社会であるために、まち協にということをお願いしたんですが、ここらへんも含めて、全庁を挙げて、草津市を挙げてのこの意識改革というと、おこがましいんですけれども、進めていただきたいと思いますので、この見直しにかかって、さらにこれが実行していける、実践していけるような計画の見直しになりますように、この意識調査も含めてでございますが、よろしくお願いをいたしたいと思います。 |
いじめ防止対策推進について
宇野 | 二つ目の質問に入らせていただきます。 いじめ防止対策推進についてでございますが、いじめ防止対策推進法が文科省において昨年公布されました。 この「いじめ防止対策推進法」を受けて、市でも今回「いじめ防止基本方針」を策定され、いじめへの対処等に係る総合的かつ効果的な対策を推進するよう予算が105万2千円計上されています。 法律ができたから、また、自治体でも方針が出るからといって、すぐにいじめが解決されるわけではないと思います。 法律に沿い、教育委員会や学校現場で効果的な対策を行い、家庭や地域、行政等々が、さらにより良い連携を図る必要があると思います。 現場でいじめを発見しなければ法律の効果につながらないでしょう。 そこでアンテナを張り巡らせ敏感に感じ取れて、関係者がともに情報を共有して、保護者や、専門家等々による体制をとり、その対応が求められていると考えます。 そこでお尋ねでございますが、人権意識に対する大人のスキルUPがいかに必要であるかは重要です。 生涯学習や学校教育にかかわる方々の資質向上のためには、研修会等が、今までもありましたが、特に「いじめ」に関してどのような取り組みを考えておられるでしょうか。 |
加藤 教育部長 |
「いじめ」に関する大人の意識やスキルを向上させることにつきまして、各学校では、定期的なアンケートや教育相談を実施したりすることによって、子どもの様子や変化を共有できる体制を整備しております。また、疑いがあるものを含めてすべてのいじめ事案について教育委員会への報告を求めることによって、学校の意識を高めるとともに、学校と教育委員会が同じ状況把握で対応するようにしております。 さらに、教職員研修講座を開催し、教員一人ひとりがいじめ事案を見抜く力を持ち、適切な対処を行うためのスキルを磨くようにしております。 また、草津市青少年問題協議会では、まちづくり協議会や青少年育成市民会議、少年補導委員会の代表等、いじめ問題の対応を含む青少年の健全育成に携わる皆さんによる研修の機会を設けております。 今後、市や各学校でいじめ防止基本方針を定めることにしておりますが、より計画的で系統立った取組を実施していきたいと考えております。 |
宇野 | たくさんの研修を、いろんな学校の先生なり、いろんなところのことを今答弁いただきましたんですけれども、私も先日、人権擁護委員でもございますので、職員さんを含めて、公が主催する研修に参りました。ところが、その講師さんの内容に皆さんどういう風に思っておられたかわかりませんが、私はアンケートに書いて帰ったのですけれど、講師の選定というのはすごく大事なことだと思っています。なぜかと申しますと、こないだはいじめの研修を受けてまいりましたんですけれども、その時に講師さんがおっしゃったのには、大津のいじめ事件に触れてでございますが、今まで私が知りえなかった、加害者のご家庭の中、ご夫婦の関係、そしてご家族の構成等々お話になりました。そして、人権にふさわしいことなのかなということで、疑問にも思いましたし、被害者が、訴えておられましたお父様が、お顔を見せないででしたけれども、メディアの前にも出て訴えておられました。 裁判も終わりました。後にこの法律ができたわけでございますけれども、外国のように訴える社会になってきたと、訴える権利はあるんですけれども、典型的な社会の流れが外国のようになってきた。今まではこのようなことは訴えずに、保護者と学校とで解決してきたんじゃないかなとおっしゃったんですけれど、これから研修、研修ということを今繰り返しておっしゃっていただいたんですけれども、講師の選び方、選んだあとの摺合せといいますか、そこらへんに関しては、配慮を頂きたいと思いますが、私のこの申し上げている内容に関してのご所見がございましたらお願いをいたします。 |
加藤 教育部長 |
今宇野議員がおっしゃいました通り、講師というのは研修、特に講義形式っていうんですかね、そういうふうな研修という場合には、講師の人選というのは非常に大きなキーポイントであると考えておりますし、普段から講師の人選等については慎重に、状況等も把握しながら人選にあたっているという状況でございます。 |
宇野 | ご配慮いただいての研修会、お願いいたしたいと思います。そして、いじめの解決には道徳教科化ということがよく言われますけれども、教育委員会の中で道徳教育を教科化ということで国の方でも言われておりますけれども、数学のように割り切れる内容ではございませんので、道徳が教科になって果たしてどうなのか、と私は危惧いたしております。 地方では教育行政は独立した機関でございますけれども、国では内閣制によりまして、議員が文部大臣を務めております。この組織の違いによって地方の教育行政はやりにくいのかなとも思いますけれども、また政治色が入らないで、教育の中身をきちっと中立的に進めていただきたいという思いはございます。 代表質問の中でも、いろいろな教育改革についてもありまして、市長の答弁もございましたなかで、草津市はより良い教育行政を行っていただきたいと思っています。 平成24年のいじめ対応の私の一般質問の答弁では、本市においては平成20年度から他市町に先駆けて、弁護士や社会福祉士、精神保健福祉士などを構成員とする「学校問題サポートチーム」を設置され、第三者としての機能を備えており、いじめ等子どもに関わる事案について問題の解決や学校を含めた当事者の関係の調整に向けて、公平な立場で専門的見地から助言をいただき、すでに一定の成果があがっております。 従いまして、第三者機関(オンブズパーソン制度)の導入については引き続き研究をしていくこととし、現段階では、「学校問題サポートチーム」のさらなる充実を図っていきたいと考えております。」と答えていただきました。 この「学校問題サポートチーム」と今回の計画にある「学校問題対策委員会」との、整合性について伺います。 |
加藤 教育部長 |
学校問題サポートチームと学校問題対策委員会の整合性についてですが、昨年4月から各小中学校に設置しております学校問題対策委員会では、いじめ問題をはじめ、諸問題に関する実態を把握し、適切な指導・支援の方向性について協議を行うことになっております。一方、学校問題サポートチームは、第三者的に公平な立場で専門的見地から問題をとらえ、必要な指導・助言を行っていただいております。このように、それぞれの役割・機能を生かしながら、教育委員会事務局ともども連携を図っていくところでございます。 |
宇野 | いじめ問題対策連絡協議会および市付属機関、市教育委員会付属機関の具体的な取り組みおよび運営指針を伺います。 |
加藤 教育部長 |
いじめ問題対策連絡協議会、市の附属機関教育委員会の附属機関の具体的な取組および運営方針についてですが、「いじめ防止対策推進法」では、いじめ問題対策連絡協議会について、関係機関および団体が相互に連携を図り、必要な措置を講じるものとされております。教育委員会の附属機関は、いじめ防止基本方針に基づく対策を実効的に行うとともに、重大な事態が発生した際に事実関係の調査を行うもの、また、市の附属機関は、必要に応じて再調査を行い、議会に報告するものと定められております。この方法は、それぞれの設置について任意とされておりますが、、具体的な活動内容や運営方針につきましては、既存の組織や機関との整合性を図りながら、来年度設置する予定のいじめ防止基本方針策定懇談会の意見も踏まえて、定めていきたいと考えております。 |
宇野 | 今、ご答弁の中に連絡、それから連携という言葉がたくさん出てまいりました。ここに限らず、どこの分野におきましても、いろんなところと連携していきます、ということがありますが、それの具体策として今後また連携の術ですよね、どういう風にしたものが本当に連携してこのいじめ防止対策につながるのかのご検討をよろしくお願いいたしたいと思います。
このいじめ対応に対しては、いじめが起きた時にそれをどうしていくかであって、いじめが起きないため、いじめが出ないためにはどうするかが、国の出た推進法には見えていないように思うんですね。子どもたちがいじめをしないように、たとえば学校の中を見に廻るとか、これは子どもが中学校に行っておりました時に、学校が荒れておりました。その時にPTAが校内を巡回したことがあるんですけれど、これはただ子どもたちが暴れる時間を少なくするだけの時間稼ぎであって、決して子どもの更生にはなっていないということを、PTAで申しあげましたけれども、通じなくて、ずっと当番を繰り返しておりました。 かえって子どもたちは、当番に入る親たちに向かって反発いたしておりましたので、このいじめが起きないための取り組みというか、子どもの声を聞いて、子どもを主体とした、これから作られる基本方針について盛り込んでいただきたいと、まあ次の質問にも入るんですけれども、子どもの声を聴いて、子どもが主体となったいじめ対策防止につなげていただきたいと思うんです。 そしてこの推進法の中には、いじめた子といじめられた子どもを離す、登校させないという、その厳しい処分も書いてございます。子どもが授業を向こう向いて見ないときは、廊下に立たせたりとかそういうことをしますけれども、それはやっぱり授業を受ける権利を取ってしまうわけですから、子どもを登校させないということも、この法律いかがかなと思っています。 加害者も被害者も含めての教育ということが、いかに大事かということを思っておりますので、その辺は、どういう風にお考えか、ちょっとお聞きをいたしたいんですが、大丈夫でしょうか、すみません。 |
加藤 教育部長 |
今のご質問ですけれど、実際法律ではいわゆる出席停止とかですね、いわゆる隔離っていうんですかね、そういう風なことを規定してはおりますけれども、実際問題としてはなかなかその発動というのは、現行でも出席停止措置とかできるんですけど、実際問題としてはなかなか難しいと、それだけ議員さんがおっしゃいましたように、教育を受ける機会というものの剥奪になるわけですから、そこらへんは慎重に対応すべきと思いますし、先ほどいいました子どもの目線からの意見というんですか、実際、いじめだけに限らず、いろいろ子ども自身を取りまく問題もありますので、市内の小中学校では、児童会、生徒会を中心に、いろいろ活動をやっております。そういった実績も参考にしながら、いじめ防止の基本方針を策定してまいりたいと、こう考えております。 |
宇野 | 今発言ありました、基本方針でございますが、この策定懇話会設置の委員の選定はどのようにされるのでしょうか。お伺いをいたします。 |
加藤 教育部長 |
いじめ防止基本方針策定懇談会の委員につきましては、今のところ学識経験を有する方、小・中学校長、草津市市民参加条例に基づく公募市民、その他教育長が必要と認める者を委員に選任しようと考えております。 |
宇野 | 策定する段においてでございますけれども、メニューの取り込みすぎ、項目を多くしないで、子どもを中心とし、大人目線ではなくて、子どもに加担する、子どもには隠れた、心の闇の部分を抱えていると思うんですね。だから、被害者のことばかりでなく、加害者の子どもをどういう風に教育していったらいいか、そのへんも含めて、この策定の中には盛り込んでいただけるとありがたいなと思っていますので、また委員の、たいへん失礼ですが、資質によっても内容が変わってくると思いますので、事務局側の力量もここで表していただけるとありがたいと思いますので、より良い草津市の教育になりますこと、このいじめ対策につながってくるのではないかと思いますので、よろしくお願い申し上げて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。 |